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Marketing Cloud Engagement 連絡先削除に関するよくあるご質問 (FAQ)

公開日: Apr 15, 2026
説明

Marketing Cloud Engagement (MCE) における連絡先削除機能の挙動、ベストプラクティス、およびよくあるご質問 (FAQ) をまとめました。

 

参考記事

 

解決策

連絡先の削除対象者の抽出方法

 
Q: 連絡先の削除対象者はどのように抽出するか
A: データ抽出アクティビティの  [チャネルアドレスを持たない連絡先]  を親BU (最上位のビジネスユニット) で実施することを推奨します。
それ以外のチャネルを持つ連絡先の削除基準は、お客様の業務要件によって異なるため、一律の削除基準はありません。
ただし、実運用でよく見られる削除判断基準の例として、メールチャネルであれば以下が挙げられます。
 
<メールチャネルにおける削除対象者の例>
  • 送信実績のない連絡先: _Sent データビューを参照し、過去一定期間 (例: 過去6ヶ月) 送信履歴がない連絡先を抽出
  • 配信不能の連絡先: _Subscribers データビューを参照し、ステータスが「Held(配信不可)」になっている連絡先を抽出。場合によっては長期間 Unsubscribe (購読取消)になっているユーザーも対象に含めることも検討します。
  • エンゲージメントの低い連絡先: _Click データビューや _Open データビューを参照し、過去一定期間(例: 過去6ヶ月)開封やクリックがない連絡先を抽出。
 
 
注意・考慮点:
 メールアドレス等のチャネルアドレスを持つ連絡先を削除する場合、影響範囲が多岐にわたるため、実施は慎重に判断してください。
可能な限り、有効なアドレスを持つ購読者を削除する運用は避けることを推奨します。
 
  • 連絡先削除の不可逆性: MCEから連絡先を削除すると、送信履歴を含めたすべてのデータが恒久的に削除され、復元は一切できません。

  • マーケティング活動への影響: エンゲージメントの低い購読者を削除すると、必然的に配信対象(リーチ)が減少します。

  • データビューの参照期限: MCEの_Openや _SentなどのEmailエンゲージメントに関するデータビューのデータ保持期間は過去6ヶ月です。それ以前のデータを判定に利用する場合は、あらかじめ外部へ定期的にエクスポートしておく必要があります。

  • ステータスの差異: 連絡先を削除後、同じ連絡先キーで再インポートした場合、ステータスの扱いに以下の違いが生じます。

    • Held(配信不可): 過去のバウンス履歴が完全に消去されているため、初期状態の「Active」として新規登録されます。これにより、誤ったアドレスへ再送してしまい、配信到達性低下の一因となるリスクがあります。

      • 対策 : メールアドレスが正しくかつ購読を希望していることを確認できている場合に限り再度インポートおよび送信を検討してください

    • Unsubscribe(購読取消): ステータスは指定できUnsubscribeとしてインポート可能ですが、誤って Active の状態でインポートすると購読を拒否しているユーザーにメールが送信される点に注意してください。

      • 対策: ユーザーの実際の購読意向と差異が出ないよう、必要に応じて再インポート時には外部(基幹システム等)で管理している最新の購読状態を反映させてインポートしてください。

  • 他チャネルでの利用(最重要): 削除対象者がGroupConnectやMobilePushなどのチャネルアドレスを持つ場合、それらのチャネルでも送信ができなくなります。特にMobilePushでは連絡先が再度MCEと通信やPush送受信を再開するのに、エンドユーザーによりアプリの再インストールが必須になります(参考記事)。手動抽出の際は、対象者が子BUを含めた他チャネルに存在しないか必ず確認してください(参考手順)。子BUのアクティブな連絡先を誤って削除し、復旧困難な状態に陥ります。

 

 

処理時間・ステータスに関するFAQ

Q: 削除処理が何日も「処理中」のまま終わらないのはなぜですか?

A: 連絡先削除はシステム内で「最も優先度の低いタスク」として扱われます。メール送信やジャーニーなど他のアクティビティが稼働している場合、削除処理はバックグラウンドで後回しにされるため、完了までに数時間から数日以上かかる場合があります。

 

Q: 処理ステータスがエラーや Cancelling になっていますが問題ありませんか?

A: 優先度の高いプロセスが実行された際、システム負荷を下げるために削除プロセスが一時的にキャンセル(中断)されることがあります。また、一時的な問題でエラーになることもありますが、システムが後で自動的に再試行します。まずは3〜5日程度静観してステータスが進むのをお待ちください。

 

 
Q: 削除処理の完了を高速化することはできますか
A: 処理速度を直接早くする方法はありませんが、以下の方法で物理削除への移行を早め、システム負荷による遅延を軽減できる可能性があります。
  1. 連絡禁止期間(抑制期間)を「0日」に設定する: Contact Builderの「連絡先の構成」から、連絡禁止期間を「0日」に設定にして削除要求をすぐに処理可能にします。
  2. 不要な「送信可能なデータエクステンション」を削除する: システムはアカウント内のすべてのSendable DEをスキャンしてレコードを探すため、不要なDEが多いほどスキャンに膨大な時間がかかります。
  3. リクエストを分割し、間隔を空けて実行する: 1リクエストあたりのシステム上限は100万件ですが、安定した処理のためにはさらに細かく分割することをお勧めします。例えば「100万件を1回」でリクエストするのではなく、「30万件ずつ3回」に分割します。これらを同時に(並列で)処理するのではなく、それぞれ一定の間隔を空けて「直列」で実行することで負荷が分散され、安定して処理を進めることができます。
 
Q: 物理削除が終わるのはいつ頃ですか?
A: サービスの負荷状況により大きく変動するため明確な目安はありません。処理完了後に課金対象から除外されるため、基本的にはお待ちいただく形となります。1〜2週間経過してもステータスが変わらない場合は、該当の「操作ID」を添えてサポートへお問い合わせください。
※操作IDは、[すべての連絡先] | ゴミ箱アイコン | [保留中の削除の表示] の画面よりご確認いただけます。
 

 

削除機能の利用とデータ復元に関するFAQ

Q: Contact Builderの画面に「ゴミ箱アイコン」が表示されない、または「連絡先の削除」が有効化できない
A: 主に以下の2つの原因が考えられます。
  1. 親BU(最上位のビジネスユニット)で操作していない: 連絡先の削除やその機能の有効化は、Enterprise 2.0の親BU(最上位のビジネスユニット)でのみ実行可能で、子BUでは機能が制限されます。
  2. ユーザー権限不足: 管理者/MC 管理者など適切なロールが付与されていない、あるいは「連絡先の削除」権限が明示的に拒否(Denied)されている場合、機能を利用できない場合が考えられます。
 
Q: 間違えて削除してしまった場合、取り戻せますか?
A: 残念ながら取り戻せません。よって削除を実行する前に削除対象に間違いがないこと、事前にテストデータでの削除の動作確認をすることをお勧めします。
一度連絡先削除を実行すると、同じ連絡先キーで再インポートすることは可能ですが、内部では全く別の連絡先として扱われ、過去の送信履歴などは完全に失われます。
削除前に必ず、削除対象の一覧をDEなどにバックアップしておくことを強く推奨します。
 
注意: 連絡先情報だけでなく、アカウント内のすべての「送信可能(Sendable)」に設定されたデータエクステンションからも、当該連絡先キーのレコードが連動して削除されます。送信履歴や分析データを退避させる場合は、必ず外部のシステムにCSV等で保持しておくか、MCE上に保持しなくてはならない場合は「送信に使用:いいえ(送信不可DE)」に設定したデータエクステンションにバックアップを作成してください。誤った削除によりレコードが取り戻せないことを考えると、外部にCSV等としてファイルで保持しておくことを推奨します。

 

Q: バックアップを復元(リストア)する機能はありますか?

A: 当該の機能は執筆時点では残念ながらありません。
なお、連絡先の事前のバックアップ(エクスポート)は、システムを元の状態に戻す「リストア」を目的としたものではありません。 「誰を削除対象としたか確認・特定するためのログ保持」や、「削除対象者の過去の送信実績・分析データの保管」を目的とした「データの退避」としての位置付けです。

 
<補足>
連絡先削除の前提として、MCE における連絡先の削除機能は、GDPR(EU一般データ保護規則)と呼ばれる法規制に準拠する目的で実装されました。
そのためには、GDPR にて定められる本人からのデータ削除の依頼があった場合に「削除・修正要請への即時対応」の要件を満たす必要があります。
上記 GDPR の要件を満たすため、MCE は連絡先の削除対象となった連絡先に関するあらゆるデータが削除され、かつ任意でのリカバリ機能が執筆時点では存在しません。
 
Q: CSVとして削除対象の連絡先一覧をバックアップしてあります。削除後に再度連絡先としてインポートすることで復元できますか?
A: 削除処理終了後には、再度連絡先としてインポートできますが、同じ連絡先キーであっても内部的には完全に別の連絡先として扱われます。過去の送信履歴などが紐づくことはありませんのでご留意ください。また、削除対象の連絡先キーに紐づく送信可能DEのレコードも削除されており、こちらも復元されません。
 
 

その他の削除に関するFAQ

Q: チャネルアドレスのない連絡先の抽出後、連絡先削除の実行までをオートメーションなどで自動化することはできますか?
A: 標準機能(既存のアクティビティ)のみで自動化することはできませんが、連絡先削除のREST APIを呼び出すスクリプトを個別に実装することで、技術的には自動化が可能です。しかしながら、本記事の通り連絡先の削除は不可逆です。自動化によって削除対象の精査プロセスをスキップすることは、誤削除という取り返しのつかない操作となる非常にリスクの大きな運用となります。よって導入は慎重にご検討ください。
ナレッジ記事番号

005318036

 
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